マンジャロ皮下注アテオスについて

マンジャロ皮下注アテオスについて勉強会があったため記録しまする。
マンジャロ皮下注アテオス(成分名:チルゼパチド)
薬効薬理:GIP/GLP1受容体作動薬
規格:2.5mg(開始用量)、5mg(維持用量)、7.5mg・10mg・12.5mg・15mg(効果不十分の場合)
効能効果:2型糖尿病
用法用量:週1回2.5mgから開始し4週ごとに2.5mgずつ増量。
針のサイズ:29G(トルリシティも29G)
液量:0.5mL(トルリシティも0.5mL)
打ち忘れ時:次回投与まで72時間(3日)以上空いている場合その時点で投与、72時間(3日)未満であればスキップ
保管:2~8℃24か月。室温遮光21日(トルリシティ14日)。
重要な基本的注意:BMI23kg/m2未満の患者での有効性及び安全性は確立されていない。
薬価:2.5mg1,924円、5mg3,848円、7.5mg5,772円、10mg7,696円、12.5mg9,620円、15mg11,544円
・悪心嘔吐に対してはナウゼリン、プリンペラン、ガスモチンで対応、高脂肪食を避ける事も対策の1つ。
・CKD、HDも投与OK。
・体重減少の要因は体脂肪量減少によるものと考えられている。
・他のGLP-1受容体作動薬からの切り替えは2.5mgから開始。
・規格が複数あることについて:メリットは効果不十分の際に増量可能。胃腸障害や過度の体重減少等の副作用発現時に減量できる。デメリットは在庫管理が大変(箱が大きいんだろうな。期限切れ起こすかも。返品できないし。処方来てから発注でもいいかな。いいよね。ご処方いただく前にご連絡頂けますと大変嬉しく、平和が訪れるのでございまして…)
・5mg投与の際2.5mg×2本打ち等のような打ち方はしないようにとのこと。各規格を採用する必要がある。
GIPについて
インクレチン関連ホルモンのうちのひとつ(GLP-1も)。
小腸K細胞から分泌される(GLP-1はL細胞から)。
インスリン感受性亢進、インスリン分泌促進作用による血糖降下。
食欲減退、満腹感亢進による体重増加抑制作用。
国内第3相臨床試験
マンジャロ5・10・15mg群はいずれもトルリシティ0.75mgに比べ52週時点のHbA1cのベースラインからの平均変化量を有意に低下させた。また、体重のベースラインからの平均変化量においても同様に有意差が認められた。
SURPASS J-mono試験における ベースライン時の患者背景を見ると各投与群における性差が男性:女性=7~8:3~2の割合で圧倒的に男性が多い。年齢は56歳前後、体重76~78kg、BMI28前後、糖尿病罹病期間約5年。このような患者において膵臓β細胞が疲弊する前に投与されるのが良い適応となると思われる。逆に高齢、低体重、女性のような患者には今のところ投与は避けるべきかもしれない。と個人的に思いました。

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